人間禅道場

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一華開五葉

 
      
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一華開五葉 (いち)()五葉(ごよう)(ひら)

 初祖達磨大師の自選といわれる「少室六門集」という書に、達磨が二祖慧可(えか)に法を伝えるにあたって、
   吾本来茲土   われ(もと)()()(中国)に来り
   伝法救迷情   法を伝えて迷情(迷える衆生)を救う
   一華開五䈎   一華 五䈎に開き
   結果自然成   結果自然(じねん)になる
 という()(べつ)の偈を書き与えたと出ている。「一華開五䈎」という五字一行は達磨のこの偈の第三句を採ったもので、一行物として最もしばしば揮毫される句の一つである。
 この偈には大別して二様の解釈がある。その一つは、達磨が自分の伝え来った禅の一宗がこの中国に深く根をおろし、将来五つの流派に分化し、大いに隆盛におもむくであろうことを予言し祝福したもので、事実、潙仰(いぎょう)臨済(りんざい)(そう)(とう)雲門(うんもん)(ほう)(げん)のいわゆる五()に分かれて繁栄したというのである。
 もう一つの解釈は、一つの花が五枚の見事な花びらを開き、それがやがておのずから立派な実を結ぶように、私達の心が煩悩妄想に包まれている状態を脱却し、悟りの花を開き五智を開発するならば、菩提(ぼだい)という仏果は期せずして結実し成就するということだ。というのである。ちなみに五智とは仏の智慧を五つに分解したもので、大円鏡智・平等(しょう)智・妙観察智・(じょう)所作(しょさ)()および法界体性(ほっかいたいしょう)()の五つをいうのであるが、その教理的な解説は今は省略しておこう。要するに、「一華、五䈎に開く」とは、修行にはげんで迷いを転じて悟りを開き、道眼を磨き道力をやしない、仏果を得ることだ、とする解釈である。
 第一、第二どちらの解釈をとってもよいが、一般には家業の将来の興隆や子孫繁昌を祝福する語として、めでたい席に掛けられることが多いようである。
芳賀幸四郎著「新刊一行物――禅語の茶掛け」上巻より 人間禅
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