人間禅本部道場

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ブログ - 青年部ブログリレー(第2走者)

青年部ブログリレー(第2走者)

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
人間禅道場 2017/9/5 10:30
青年部ブログリレーのバトンは第2走者の、大海隊長にわたりました。大海さんは、見た目も中身もデッカイ漢で、まさに「大海」という道号がピッタリであります。それでは、よろしく!
 
 
こんにちは。
 
  海上自衛官をしています、東京支部・擇木(たくぼく)道場の渡辺大海です。人間禅の座禅会に初めて参加したのが、平成25年秋。擇木道場に来て人間禅の会員になったのが平成26年秋、それから幽霊部員の時期を含めて()2年半が経ちます。今日は私の、人間禅で座禅を始めたきっかけについてお話したいと思います。
 
  たぶん、座禅を始めようと思ったほとんどの人は、何かしら悩みや問題を抱えているのだと思います。私も例に漏れず、その一人でした。
 
  平成25年秋、私は待望の潜水艦艦長を拝命したのです。海自入隊以来、20年近く、部隊指揮官に、それも潜水艦艦長となることを目標に自分を育ててきたのですから、それはもう嬉しかったです。しかし、いざ、お国から一隻500億円、排水量2750トンの自衛艦を預かり、任務を達成すべく、80名近くの乗員を指揮・統率するとなると、改めて指揮官とは如何にあるべきなのか、いや、人間は如何にあるべきなのか、悩んでしまうのです。
 
  部下を、法令規則に従い命令していれば艦長が務まるかと言うと、そう簡単ではありません。乗員一人ひとりが与えられた職務を正しく理解し、それぞれ役目を果たしつつ、チームとして力を結集し、艦が一つの有機体の様に躍動する。そうでなければ、潜水艦の任務を安全・確実・迅速に、果たせるものではありません。部下の乗員が、主体的かつ協調的に、生き生きと働くかどうかは、ひとえに指揮官の人格・力量にかかっているのです。海自では、人格・力量を以て部下を統べることを統率と言いますが、法令規則に基づく適切な命令による指揮に加え、この統率力の重要性を艦長着任後の私は、ひしひしと感じた訳です。
 
  およそ人間が生きていくために必要な力は、体力と知力、そして胆力(肝っ玉)だと思っています。統率力を付ける上で胆力は極めて重要ですが、胆力の付け方だけは、海自で体系的に教えてもらえないし、教えてもらえるものでもないのです(もちろん、日々の勤務や茶道等技芸道を通じ、少しずつ身に付けられる場合があります)。
 
  私は海自入隊前、大学時代に、学内の座禅会に所属していました。そこでの経験から、座禅は即効性のある処方箋ではないものの、必ず私の胆力のみならず、人間力全体を向上し、悩みを解決する最良の薬であることが分かっていました。「よし、ここは座禅しかないっ!」と思い至り、艦の母港である広島県呉市内で、しばらくぶりに座禅会を探し始めたのです。
 
  インターネットで調べると、「人間禅呉座禅会」という文字がヒットしました。人間禅って聞いたことがなくて心配だが、毎週いいタイミングで座禅会(静座会)をしているし、他はそんな頻度でやっていないし、とりあえず行ってみるか、と心に決めて、会場を訪ねました。
 
  行ってみると、特に難しい話はなく、とにかく姿勢を正して息を整え、その息を数えること(数息観)だけに集中しなさい、と言う。ごく真っ当な座禅会でした。私は大学時代に座禅をしていましたが、数息観のやり方と効用をここまで丁寧に説明されたことはなかったので、とても驚きました。数息観を通じて集中力(三昧力:道力)を養う。また臨済禅宗の法脈を継いだ、正しい指導者(老師)から公案(人生の根本を見つめるための禅問答の問題)を頂いて参禅(公案を座禅により工夫してその見解(けんげ)を老師に呈して深浅邪正を見てもらう修行)することで、道眼を養うことも大切であると聞かされました。そして私は、これは本当の座禅会だと感じて、人間禅で座ってみようという気になったのでした。
 
  潜水艦の航海がない時期、呉の座禅会に通うとともに自分の家でも座るようになりました。また航海中は、艦内の艦長室でも座って、数息観をするようになりました。
 
  数息観を通じ、心が落ち着き、ものの見方が変わっていきました。何より、物事を明らかにして諦められるようになり、今を大切に生きることができるようになりました。
 
  すると、私の艦はどうなったと思いますか?
 
  私は次の年に艦長職を辞して、東京に転勤することになりました。その艦長交代行事で、乗員一人ひとりと挨拶を交わして退艦しました。みんなの目は輝いていました。私の艦は、その年度、潜水艦隊の中で最も技量優れた艦として、表彰されたのでした。
 
  私はもう、艦長ではありません。艦長でなくなったので、座禅をしなくなったと思いますか。試練というのは、次から次へとやってくるものですよねぇ()
 
  この続きはまた次の機会にお話したいと思います。
 
 
          合掌  渡辺大海  
 
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